12.26.2010

Snow Christmas

昨日の私の続きは今日の私じゃないなんてそんなことを考えてた

だって僕がいるからね



バイト帰りの夜の空気は冷たく、隠すことの叶わぬ顔面の体温を奪って行った
ずっと上り坂を自転車で上っていると息が上がり、同時に体温も上がって来る

初めは散り残った木の葉が風に飛ばされているのだと思った
街灯の下で白くなった息を自覚する
さらにはらはらとゴミのようなものは降って来る
風華だと思った
すぐにそれは視界一面の白と化す

朝の暖房が切れた途端の部屋の寒くなり様を思い出す


夏は暑く冬は寒く自然のままに
たとえそれが自分に仇為すものだとしても


降りしきる雪に我慢できずに坂の途中で自転車を止める
街灯に照らされてあとからあとから何かが散る
分厚い手袋を外しても上がった体温が白い物を受け止めることを拒んだ

昼間は決して積もろうとしなかった雪がコンクリートに白い痣を作る
自分の厚手の黒のコートにも白い斑が生まれる
走り出せば雪片が顔にぶつかって来てこそばゆい
雨の日は走る気がしないが雪は別だ


足は冷えて既に感覚が無くコートの下は守られたように暖かい
終わらない夜の様に此のまま冷たい白い布団に入ってしまおうか
と少し本気で考えた

そんなクリスマスの夜


(『終わらない夜』セーラ・L・トムソン作 ロブ・ゴンサルヴェス絵 金原 瑞人訳 ほるぷ出版)

12.21.2010

星の王子様たちの会話

顔を上げると月の下に星4つ
結ぶとはくちょう座になった
冬なのに十字架出来た


誰が殺したクック・ロビン?
それはわたし
とすずめが言った
わたしが殺したクック・ロビンを
私の弓と矢ばねで


知ってる?
人は臆病だから夢見るんだよ
うん
僕はみぃんな知っている
そして君もぜぇんぶ知っている

12.19.2010

笑顔は正義。

彼女はよく笑う子だった。

休み時間は絶えず人と話して笑い転げていたし、授業中だろうと楽しいことがあれば声を上げないように堪えながら震えていた。その笑いのつぼを完全に理解できる者はいなかったが取り敢えず彼女が笑いだしたら取り敢えず面白いのだろうと周りも了承した。

その満面の笑みが僕は好きだった。

彼女が自分の気に入っている教師の授業の時は笑い転げなくても笑顔でいることに気付いたのは、今から思うと僕が彼女を常に目で追いかけていたからだった。その後生徒の中にもお気に入りがいて、その人を見つけると彼女の顔に笑顔が広がることを発見した。そしてその中には僕も含まれていた。


そのことが分かったしばらく後、僕は彼女に告白した。断られるとは思っていなかった。
彼女は顔を上げてぱっと笑った後、困ったように目を伏せた。
「私、変わってるって言われるんだけど、それでも良い?」
「君の傍に居れたらそれでいいよ。」
僕らは付き合うことになった。
彼女はとても幸せそうに笑った。


その週の週末デートをすることになった。僕は化粧が好きか嫌いか訊かれ、見たことが無いので見てみたいと言った。宣言通り彼女は薄く化粧をしていて、普段とは違う軽い色合いのワンピースでめかし込んで顔が隠れるほどの大きなつばの白い帽子を被っていた。
「手を繋いでも良い?」
僕は確認を取ると手を取った。彼女は指を絡めてきた。

何となく違和感はあった。

彼女は俯き加減のまま僕のやや後ろを歩いていた。
違和感の正体はすぐに分かった。笑っていないのだ。
普段あんなに笑い上戸の彼女が気に入った物や面白い話に口の端を歪める程度で、声をあげて笑うことも満面の笑みも見せようとしない。
僕は居心地が悪かった。
嫌われているのかとも思ったが手をしっかり握って来る所を見るとそうでもないらしい。

波止場で沈む夕日を見ている彼女の横顔を僕はじっとみていた。
「幻滅した?」
無表情の、笑っていない彼女が此方を向かないまま聞いていた。
肯定すれば彼女を傷つけることになるのだろう。
「そんなことないよ。」
「みんな言うの。いつも笑ってる君の笑顔が好きだって。でもずっと一緒に居て笑い続けることは出来ないわ。笑わない時もあるもの。」
それはそうだろうが今日一日の仕打ちは無いのではないだろうか。数えるほどしか笑っていない。
「普段は無理して笑ってるの?」
「そうでもないけど。笑い続けたい気分になるの。そういうテンションなの。」
そう言えば今日はずいぶんテンションが低い。おかげで僕は随分と居心地の悪い思いをした。
「今日はとても楽しかったわ。本当に。」
そういって彼女は滲み出る様な自然な笑顔を僕に向ける。教室での笑い方とは違う笑いだった。
「ありがとう。」
彼女は僕に何かを言わせる間もなく走って行ってしまった。

月曜に学校であった時なんと言おうか、それとも今すぐメールをした方が良いのだろうな、と僕は寂しくなった手を風が通り抜けるのを感じながら考えていた。

と云う思考回路自体否定されるのなら

なんでいつも君の方が正しいんだろう?


君が正しいのには問題は無いんだけど
それは僕が間違っていると云う事に帰結して
僕の考え方という前提を問われているから

一緒に居る分には楽しいのに真剣になれば問題児


えーと、

詰まる所僕はどうしたらいいんでしょう?

12.18.2010

同じ夜を過ごすなら。

一緒に住んでいると云うのは役得だな、と思うことがたまにある。

彼女は忙しい人で、大抵僕より帰って来るのが遅い。
そして帰って来た時のドアを開ける音でその時の気分が分かるほど分かり易い。というか隠さない。
不機嫌な時や疲れきっている時は分かりにくい声でただいまと呟いたまま何も言わずに寝てしまうが、機嫌の良い時、というより興奮している時は上気した顔で話しかけて来て訊いてもいないのにべらべらとその日あった事を喋りまくる。恐らく黙って聞いてくれるなら相手は誰であっても良いのだと思う。じっと聞いていると嬉しいのか幸せそうに笑いながら話す。
一頻り話して満足するともう十分だと云うように口をつぐんで自分のことを始める。なおも見つめていると曖昧に笑いかけて話題を探そうとする。そうして煩わしそうに眉を顰める。

自分勝手なこと甚だしいと思うのだが僕は幸せそうに笑う彼女の顔を見ているのが好きなので、特に何も言わない。

忙しくしていればいいと思う。悲しみなんて感じないほどに。

11.14.2010

涙の理由若しくは原因







BGM:サカナクション 目が明く藍色
藍色いや青い色した ずれて重なる光 探して 探して

10.27.2010

或る夜の暗がりの

冷たい風が吹く

空気が澄んでいるせいで街の灯は眼が痛くなる程で
僕は
山と海の暗さを少し恨めしく思う

街の灯も消えてしまった様な高架沿いに
暗い朱塗りの神社

上を見れば黒い雲にまるっこい月が上がっているではないか

僕が逃げれば月が追いかけて
どの人の頭の上にも一つずつ

スモッグに灯りが反射しなくなる頃
月は空の反対側に移動していた

9.17.2010

群青の主

鉄格子に飾り窓
磨り硝子の灯り取り

扉の前は何時も水を撒いた様に湿っていて、苔は瑞々しさを失わない。

今日も誰もいない


少女は詰めていた息を吐く。
何時の頃からか此の家の前を通る時、何となくチェックする様になってしまった。

何てこと無いのだ、此の個性的な家が多い町の中では。
それでも何となく、此の商売をしていそうな扉を気にかける。

其れはほんの数秒のこと。
何事も無かったかの様に通り過ぎる。


「そこはねぇ、お料理屋さんなんですよ」


少女は振り向く。
すれ違った二人組。老人に女性が話しかけている。

「それも完全予約制で紹介のある人でないと話しても貰えないとか」

二人はゆっくりと歩いているのにあっという間に少女から遠ざかり声は聞こえなくなった。



少女は引き返しもう一度扉を見る。
中では明かりがついていて人が動く気配がした。

扉がうっすらと開く。

少女が息を詰めて門の陰から見ていると、黒猫が一匹滑り出して来た。
彼は門迄来て少女を見ると、にゃあと鳴いて走り去った。

9.02.2010

アダバナ

人が狂ってる話を読むのは好きだ


ただ


其れが終わったら今度は僕の番かもしれない




嗚呼

ずっと物語の中に居れたら良いのに

そしたら僕は僕に気付かなくて済む

8.23.2010

旅の終わり、はじまりの刻

夜風が涼しくなってきた


夏が終わるかな
夏は終わるか

此の光に満ちた白が好き
抱えきれない明日の希望




帰って来た、島から

見慣れた風景の疲労感
五日前には無かった脱力感


鈍行すら無視する白い駅
緑の山で隠れんぼ


祭りの熱気の赤提燈
鐘と太鼓とピーヒャララ


夏休みは終わったよ
夏休みはとっくに終わってた


嗚呼


『再生』だ


飲み込んだ川の水

乗り越えたのは、
置いて来たのは、
懐かしがるのは、


なに

8.12.2010

夏休みの始まり

行こう

此処じゃない何処か
いまじゃない何時か

其れが許されるなら


出来るだけ早く

7.22.2010

バタフライより

霧の先の微かな希望



錨を落とせ


光を

7.21.2010

暁の紅

明け方僕は猫になる


夏の蝉の声を聞きながら
明け切らない空の色を恨みながら


背中は夜の散歩で濡れている
積んだままの布団の上に丸くなる


手足を軽く伸ばしながら
和服の裾を翻し


草履は脱ぎ散らかしたまま
明日のことなんて知らないさ

7.18.2010

梵天国

上を見ればきりがなくて

でも

下を見てもきりがなくて

だから

僕は僕であるしかなくて

それで

そうして満足する人生。

7.12.2010

ね。

だからお前は駄目なんだ


って、そう
もっと罵倒してよ

僕だってこんな僕は嫌いなんだ


だから俺が居ないと駄目なんだ


って、そう
もっと傍に居てよ

独りじゃ思い通りにならないんだ

此れで良いのか分からないんだよ



こんなんじゃダメなのに

ね。

7.10.2010

葉擦れ心擦れ

なんだか心がざわざわする

此の感覚は知っている
想い人の前にいる時の気もちだ
でも今其の人はいない

落ち着かない
切なくて甘酸っぱくて暫く此のままで居て欲しくなる

幸せの予感   扉を叩く音がする

一人から来る訳ではない
周りの人から来る訳でもない


・・・・・・外?



貴方が近くにいるのか

呼んではいない
其れでもそうだと良いと思う



薄闇の中で風が新緑の葉を翻す

7.02.2010

あの頃は真っ白だった

あの頃

僕の表現は無条件に受け入れられた

そんな時にできた一点の染みは

今も消えずに残っていて

もっと枠からはみ出して伸び伸びと書きなさい
それともお前はそんなに器量の小さい人間だったのかい?

Do you know your words restrict me or not ?

言わないのはやさしさか

よわさか

6.25.2010

容易く諦めてんじゃねぇよ

前向きに後ろ向きなのと
後ろ向きに前向きなの、


どっちがいい?

6.21.2010

一番昼が長い日に太陽を見たくなくなった話。

嗚呼

なんでこんなに恵まれているのに満たされない

僕は
普通になれない一番にならない
そんなこと、とっくに分かっていたのに
直接言われただけで傷付くなんて相手を慮れないなんて、

なんて

そんな日には森に還りたくなる


腐葉土を踏んで熊笹を掻き分け
木に登り幹に腰かけようか

きっと今、手を滑らせたら骨を折る
そんな高さをなんとも思わずに
降りれなくなるかもなんて考えずに
唯唯登れたら

そしたら

幸せなのに



ねぇ



貴方は迎えに来てくれますか

僕が戻れなくなると啼いたら

6.12.2010

幸福に素直じゃない

僕が生まれた時
世界は顔を背けたかもしれない

僕が生まれた時
世界は祝福したかもしれない

僕は其れを知らない
きっと何事も無かっただろう




『僕』は要らない

だから
どんな僕にだって染まれる

そう思ってた

認めて貰えるってとても幸福なこと

でも欲しかったのは本当に、僕?



更に厄介なことを避けるためじゃない?

6.11.2010

ユメ、セカイ。

久しぶりに夢を見ました

日常的な忙しい、幸せな夢でした



ずっと探している物があります

雑貨屋で見つけたブランドのポストカード
昔の学校の試験管立て
銀でできた十字架のペンダント





夢を見ています

今まで通りの、切ない夢です

あんまり不幸せではないから悲しみも深くなく
情熱の回復する間もないから一生懸命にもなれず

求めるために手を伸ばすことさえ躊躇ってしまう
そんな愛想を尽かした自分は独りユメ時間の中で覚めてしまった




砂時計の砂が落ちていきます
想いを込めた金平糖が溜まっていきます


あの木の下でお昼にしようか
あのカフェでお茶にしようか


今日も人慣れた猫が欠伸する

5.13.2010

more and more

またひとつ生きる目的を見つけた
自殺せずに行き抜くこと


傷付かない方法を見つけた
期待しないこと





僕は自分を信じない
だから他人も信じない


僕は自分に後悔しない
だから他人もすべて許す





また一つ綺麗な景色を見つけたんだ
今日は夏空だ



嗚呼、

全て忘れようか旅に出ようか

5.10.2010

その日が瞳を閉じるまで

一人で歩いていると 此処で倒れたらどうなるかを考える



誰が初めに見つけるか
病院に運ばれるか
死亡確認書が出されるか

警察は調査するのか
誰か僕の足跡を辿ってくれるのか

最期に話した人
最期にすれ違った人
最期に書いた日記


いつもいつも
何時いなくなっても良いように残しているつもりだけれど
誰も探してくれなかったら……




まあ、良いや
意識の欠片も残らなければ

5.05.2010

まるで夏の終りのような

歩くだけで汗が出る
まるで夏の暑さだ

だから僕はなおなお嬉し



川岸の大きな藤の木が強く香る

蛍光灯を点けなくても廊下が歩ける
暮れの風が怪物みたいにカーテンを膨らます
涼しくなった風が心地よい

だから僕はなおなお人恋し



夕涼みしましょか
浴衣着ましょか
ブランコ乗りましょか
長い休みの終わり

だから僕はなおなお切なし



思い出せない人


人、恋し。

3.16.2010

薄暮の中 白い雲が流れて行く
紅に染まれなかった青空を

旅先のにおいがする



夜は好きだ

帰れる場所があるから
人に顔を見られなくて済むから
町の灯りを無関係に眺めていられる場所に居るから



だから
柔らかい午後の光が差す家は僕の胸を掻き毟る



何処かに行かないといけない気がする
何かやるべきことを忘れている気がする

・・・・・・何時までも待っていたい気がする


暗闇の中の胎児の様に

2.28.2010

夜明け前のブルー

朝 僕は独り

もう一人が目覚める前に起きて屋上に上って

夜明け前の藍を見る

大切な一人の時間

鳥が鳴いて
風が吹いて
雲が動いて
僕はひとり

朝の匂いがする
明けきらない今日の音がする

此処から飛び降りたら解放されるかを考える
いつも

もう一人の方が先に行ってしまいそうで
僕はやはり一人なのだと思う

想う

2.17.2010

星を見に行こう。

夜の山に登る

頭上を風が吹いて行き、僕は風の海の中に居る

空の星を見れば 自分のちっぽけさをおもう





街の星を見れば
其の
暖かさと
冷たさと
遠さを
思う
想う
闇が世界を満たす
冷たい階段と金属の向こう
今も山の上では風が吹いている
感傷に溺れる
遠い光が
其の遠さが
暖かさが
一人を辛くする
闇が蠢いている沈む

2.09.2010

やわらかいつの

春の宵蔭の闇まで柔らかく

春の宵


そんな言葉がぴったりの夜だった
不意に僕は何か口ずさもうとし 直ぐに其の口を閉じた

暗誦できる唱を持つ教養など無かった



われもこう

その言葉が浮かんだ
初秋の花だった



吾亦紅さし出て花のつもりかな
小林一茶

2.08.2010

此の岸。

広がる原
中央を流れる広くて浅い川
所々深く地面を抉っている
音も無く太陽も無く影も無く金色の光が世界を満たしている
浅い夕方なのだろう   午後だった


中原中也の河原の様


小魚が、小さい銀の群れは足を浸けると散って行った
何を釣るのか竿と網とバケツを持った人もいる
互いに馴染みらしい人々
中年の人ばかり男性に女性に
主要なのは男性二人
みんな談笑している
僕は新参者だけれど其れが気にならない位暖かくて話しかけもしないのに
離れているのに

僕は必死に子供の気もちを取り戻そうと裸足になって地面を踏む
柔らかくなった足の裏が河原の小石に顔を顰める
玉砂利だろうこんなもの
見た目よりも僅かに痛く 其の痛みの軽ささえまだ慣れない
大昔はこんなもの気にもしなかったのに

歩き疲れて川の中に横たわる
濡れもせずせせらぎも無く水草が泳いでいる


『赤頭巾ちゃん』
臙脂の厚手のフードを被って居た僕に主催者が声を掛ける
思った通りの人だった
『僕らはもう行くけどどうする ご両親は』
『僕   だよ』
僕は名乗る
彼らには分かる筈
彼は知って居る筈
『嗚呼   か なんでもっと早く名乗らなかったの』
暖かい
新参者なのにそれすら暖かい
昔から此処に居た様に




いよいよ陰って来た
もう、帰らなくちゃ

2.06.2010

逃避願望

行きたい

此処では無い何処か

いつか

今では無い何時か

僕が生きられる世界



もう一人の自分がの世界を好きと言う
僕は連れてってと言う

待ってる


待ってるんだ
ずっと

そんな都合の良いこと無いと云う声を無視して
だって僕はの為に居るのだから
連れてってよ



何処か

ほぼ現実。

学校が休みなので人は少ない。にも関わらず図書館は開いている。普段にもまして静かだが暖房が効いているのと照明が明るいのとで午後3時の様な印象を受ける。
カウンターに1つだけある返却箱へ本を置く。受付の人には声を掛けなくても良かった。
図書の検索は専用のパソコンが各階に各階に置いてあり、貸出も専用の機械で出来た。僕は結局誰とも口をきかないまま目的を果たした。
土曜開館専用エレベーターのボタンを押す。扉は直ぐに開いた。
B1のボタンを押すと奥の壁に凭れて瞳を閉じる。


すぐだ

こんなせかいすぐおわる


浮遊間すら感じないまま僕は再び冷たい世界に吐き出された。

1.21.2010

扉を叩く音

人はみんな『人』を殺してる
自分の中に在る沢山の面の中で社会に合うモノだけを取捨選択して
何度も何度も殺して押し込めて


…… 辛いのに
苦しいのに


こんなにも外の世界を求めても


みんな気付いてないのだろうか

1.05.2010

香水

髪弄りが止められない

止めろって言われているのに
止めようって思っているのに

手に白い帯が付いても

気もちが落ち着くから
君がくれた小瓶は手付かずのまま

中身がたぷんと揺れる
僕は午後にたゆたう