10.27.2010

或る夜の暗がりの

冷たい風が吹く

空気が澄んでいるせいで街の灯は眼が痛くなる程で
僕は
山と海の暗さを少し恨めしく思う

街の灯も消えてしまった様な高架沿いに
暗い朱塗りの神社

上を見れば黒い雲にまるっこい月が上がっているではないか

僕が逃げれば月が追いかけて
どの人の頭の上にも一つずつ

スモッグに灯りが反射しなくなる頃
月は空の反対側に移動していた

0 件のコメント:

コメントを投稿