月待者
自分が此処に居たと云うことを忘れてしまうような
2.06.2010
ほぼ現実。
学校が休みなので人は少ない。にも関わらず図書館は開いている。普段にもまして静かだが暖房が効いているのと照明が明るいのとで午後3時の様な印象を受ける。
カウンターに1つだけある返却箱へ本を置く。受付の人には声を掛けなくても良かった。
図書の検索は専用のパソコンが各階に各階に置いてあり、貸出も専用の機械で出来た。僕は結局誰とも口をきかないまま目的を果たした。
土曜開館専用エレベーターのボタンを押す。扉は直ぐに開いた。
B1のボタンを押すと奥の壁に凭れて瞳を閉じる。
すぐだ
こんなせかいすぐおわる
浮遊間すら感じないまま僕は再び冷たい世界に吐き出された。
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