7.21.2010

暁の紅

明け方僕は猫になる


夏の蝉の声を聞きながら
明け切らない空の色を恨みながら


背中は夜の散歩で濡れている
積んだままの布団の上に丸くなる


手足を軽く伸ばしながら
和服の裾を翻し


草履は脱ぎ散らかしたまま
明日のことなんて知らないさ

0 件のコメント:

コメントを投稿