新しい人が来た
新しい人が来た
と思っていたけれど
もしかしたら知っている人なのかもしれない
人の顔も名前も覚えるのは苦手だ
相手が誰であったって会話はできる
子どもなら 特に
子どもの心を持った人だけが芸術の美しい部分を感じられるならば
1Kに住んでいたあの友人は子どもだったのだろうか
日常が制作に侵食されている彼女は
芸術家 には違いなかったけれど
新しい人が来た
新しい人が来た
と言っている内に季節は回って古い人になった
新しい人が来た
新しい人が来た
そう言って忘れられていった
大人 や 子ども
そう言って置いてきた
おとな や こども
は 今 どこにいますか
純粋な大人でも子供でもない
ぼくらは
新しい人 ですか
それとも
失敗した料理みたいに舌打ちひとつで捨てられる存在ですか
たしなみみっつで引き剥がされる子どもですか
前世での出会い や 約束 は
置いて来ました
0 件のコメント:
コメントを投稿