妖精、が見えた気がした。雨上がりの水溜まりに映った空がとても綺麗な午後。廊下で青いさざめきとすれ違った
気がしたんだけど振り返るといたのは知らない女の子たちでぺちゃくちゃ楽しそうにしながら僕なんか気付かず通り過ぎていく。遠近法でずっと伸びていくこの廊下の先が 永遠 に続いていれば良い。非常階段の柵から手を伸ばしたら何かが掴めそうな気がして、大切なものが落ちていった。巨大になり過ぎたビルの間で切り取られた空をながめるここはぽっかりとひらけていて、その狂った遠近感が街を支配している気がして、
とりあえず一服。
空から羽が落ちて来て天使が飛んだのかと思ったら真っ黒だった。平和の使いですらない鎮守の森の使いは案外近い屋上で僕を見て「ガァ――」と鳴いた
妖精、を見た気がしたんだ
雨上がりの街で、埃の積もった部屋で、薄暗いバーのカウンターで、海の上の雲の中で、渓谷を挟む山の中で、僕は、
置いていかれた、と思うのか、僕が置いてきた、と思うべきなのか、生き損なったまま休憩時間の終わりを気にいている僕は今、
生きてる
(umder50の「赤い飛行機」を「世界が平和になる日まで」と思い込んで
http://www.myspace.com/umder50/music/songs/59569499 )
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